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相続不動産を売却する流れは?発生する税金も解説

不動産お役立ち情報

柿本 剛司

筆者 柿本 剛司

相続不動産を売却する流れは?発生する税金も解説

相続した不動産を売却したいものの、手続きの順番や税金の考え方がわからず、お困りではありませんか。
相続人の確認や名義変更、売却準備を曖昧に進めると、思わぬトラブルや税負担につながることがあります。
本記事では、不動産売却と相続の流れ、売却益にかかる税金、注意したいトラブルと回避策について解説します。
近い将来に不動産を相続する予定があり、スムーズかつ損をしない売却を目指している方は、ぜひご参考になさってくださいね。

相続不動産を売却する手続きの流れと準備

相続不動産を売却する手続きの流れと準備

相続した不動産の売却には、主に遺産分割や登記、査定依頼といった段階があります。
まずは、売却完了までの全体的な流れと必要な準備について、解説していきます。

売却前の流れ

相続した不動産を売却する前には、まず遺言書の有無を確認しましょう。
遺言書がない場合は、戸籍を集めて法定相続人を確定し、誰が不動産を引き継ぐのかを話し合います。
売却して代金を分ける場合も、遺産分割協議で相続人全員の合意を得ておくことが大切です。
話し合った内容は遺産分割協議書にまとめ、全員で署名と実印の押印をおこないます。
その後、相続登記で名義を故人から相続人へ変更し、売却できる状態を整えましょう。
登記の見通しが立ったら不動産会社へ査定を依頼し、相場を把握しながら売却準備を進めていきます。

売却時の必要書類

不動産の売却には多くの書類が必要になるため、取得先や日数の目安を把握して、早めに準備することが大切です。
役所では、戸籍謄本や住民票、印鑑証明書などを取得し、あると便利な相続関係説明図なども揃えておきましょう。
売却時には、登記識別情報や固定資産評価証明書、納税通知書などが必要となります。
役所の窓口であれば即日発行されることが多いですが、郵送で取り寄せる場合は1週間~10日ほど余裕を見ておきましょう。
また、土地を売却する際は境界確認書や測量図が求められるケースがあるため、未測量であれば早めに手配しておくことが重要です。
さらに、実際の契約や引渡し時には、身分証明書と実印にくわえて、発行から3か月以内の印鑑証明書を使用します。

媒介契約の種類と選択

不動産会社と結ぶ媒介契約には3つの種類があるため、それぞれの特徴を整理しておきましょう。
専属専任媒介は1社のみに依頼する方式で、報告頻度が高く、販売状況を把握しやすいのが特徴です。
専任媒介も1社への依頼ですが、ご自身で買主を見つけた場合は、直接契約を結ぶことができます。
一般媒介は複数社へ同時に依頼できる方式で、広く反応を見たいときに適している方法です。
なお、実際の売却活動では、まずデータ上の机上査定をおこない、続いて現地を見る訪問査定へと進んで価格を決定します。
また、広告などの準備を始めてから売り出しを開始するまでには、通常1週間~3週間ほどかかります。

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不動産売却で発生する税金の計算と特例

不動産売却で発生する税金の計算と特例

前章では、売却の手続きについて述べましたが、利益が出た際の税金も気になりますよね。
ここでは、売却益にかかる税金の計算方法と、特例の活用について解説します。

売却益にかかる税金計算

相続した不動産を売却する際は、まず売却益にあたる譲渡所得の考え方を確認しましょう。
譲渡所得は、売却価格から取得費や譲渡費用、使える特別控除を差し引いて計算します。
その金額に税率を掛けると、譲渡所得税や住民税などのおおよその税額を把握することができます。
また、税率は所有期間によって変わり、長期譲渡所得は約20.315%、短期譲渡所得は約39.63%です。
所有期間は売却した年の1月1日時点で判定され、亡くなった方が所有していた期間も引き継げます。
なお、相続税を納めて一定期間内に売却する場合は、取得費加算の特例を使えるかどうかも確認しておきましょう。

特別控除や特例の活用

相続不動産の売却では、特別控除や特例を使えるかどうかによって、税負担が変わります。
代表的な制度には、実際に住んでいた家を売却する際に使える、「3,000万円特別控除」があります。
また、亡くなった方が1人で暮らしていた家であれば、「相続空き家の特例」も確認しておきたい制度です。
ただし、耐震基準を満たすことや、解体して更地にしてから売ることなどの条件があります。
売却価格や相続人の人数によっても扱いが変わるため、事前に適用条件を整理しておきましょう。
さらに、これらの制度は自動で適用されないため、確定申告で必要書類を添えて申請する必要があります。

申告の時期と必要書類

不動産を売却した翌年は、売却益の有無や特例の利用状況に応じて、確定申告をおこないます。
申告期間は、原則として翌年の2月16日から3月15日までのため、余裕を持って準備を進めましょう。
基本書類としては、売買契約書の写しや取得費がわかる資料、仲介手数料の領収書などが必要です。
また、特例を使う場合は、戸籍謄本や住民票の除票、各種確認書などもあわせて用意しておきましょう。
なお、売却にかかった費用をどこまで計上できるかは、支出の内容によって判断が分かれることがあります。
申告前に必要書類と費用の扱いを整理しておけば、直前に慌てず落ち着いて手続きを進めやすくなります。

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相続した不動産売却のよくあるトラブルと注意点

相続した不動産売却のよくあるトラブルと注意点

ここまで、売却の手順や税金制度を解説しましたが、未然に防ぐために、トラブルの注意点もおさえておきましょう。
最後に、売却時に起こりやすいトラブルと、その回避策について解説していきます。

登記義務化と事前確認

相続不動産を売却する前に、まず相続登記が済んでいるかを確認しましょう。
2024年4月から相続登記は義務化されたことで、義務化前に発生した相続も対象になります。
原則として、不動産を取得したことを知った日から、3年以内に申請する必要があります。
また、正当な理由なく申請しない場合は、10万円以下の過料が科される可能性があるため注意が必要です。
売却を進める際は、登記上の名義や共有者の持分割合が、現在の状況と合っているかも確認しましょう。
さらに、登記事項証明書を見直し、住所や氏名に変更がある場合は、売却前に手続きを済ませておくことが大切です。

契約不適合責任と対応

相続不動産の売却では、契約内容と実際の状態に違いがあると、「契約不適合責任」を問われることがあります。
引渡し後のトラブルを防ぐためには、建物の劣化や不具合を事前に把握しておくことが大切です。
不安がある場合は、専門家が建物の状態を確認する建物状況調査を活用すると良いでしょう。
また、雨漏りや設備の不具合などの履歴は、告知事項として整理し、買主へ共有しておきます。
あわせて、物件状況報告書を作成しておけば、説明の抜け漏れも防ぎやすくなります。
引渡し後に不具合が見つかった場合は、仲介会社へ連絡し、契約内容に沿って対応を話し合いましょう。

共有状態の売却リスク

遺産分割協議が終わっていない不動産や共有名義の不動産は、売却に向けた判断が進みにくいことがあります。
物件全体を売却するには、共有者全員の同意が必要になるため、早めにそれぞれの意思を確認しておきましょう。
一方で、相続人の間で意見がまとまらない場合は、家庭裁判所で遺産分割調停をおこない、話し合いを進める方法があります。
調停でも解決しない場合は、裁判所が分割方法を決める遺産分割審判へ進む流れになります。
また、共有状態そのものを解消するために、共有物分割訴訟を検討するケースもあるでしょう。
売却を円滑に進めるためにも、必要な書類を整えながら、関係者の意向を早めにそろえておくことが大切です。

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まとめ

相続した不動産を売却する際は、遺産分割協議や相続登記を済ませ、必要書類を準備してから査定を依頼します。
売却益が出た場合は税金が発生するため、空き家の特例や特別控除を確認し、翌年に確定申告をおこないましょう。
2024年4月から義務化された相続登記や契約不適合責任、共有名義の意見対立にも注意して進めることが大切です。

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